学生と言っても働きながら通うタイプの、いわゆる社会人学生です。

10月からJAISTの博士前期課程に入学しました。

所属は 北陸先端科学技術大学院大学先端科学技術研究科先端科学技術専攻 になるようです。手書きでは絶対に書きたくない長さですね。

学校名に「北陸」を冠していますが、僕は東京・品川にあるJAISTのサテライトキャンパスに通うので、今住んでいるところから離れることは当面ありません。品川は論理北陸。まぁ、Japan Advanced Institute なので、日本国内ならどこでも良さそうな気もします。 あと、どうやら物理北陸には一度も行かずに修了することが可能らしいです。機会があれば行きたい。

動機

今後自分が生き残っていくためには、コンピュータサイエンスについて体系的に学んで研究しつつ、学位を得ておいた方がいいのではと考えたからです。 最近だと、AWSやGCPのいろいろなサービス群や仮想化技術、あるいは何かのプログラミング言語やフレームワーク、ライブラリなど、サービスを開発したり運用する上で便利なツールが大量に出てきています。これらは、(語弊がありそうですが)極端なことを言えば、たとえその中で何がどう動いているのかを理解しなくとも、ドキュメントを読めば、ある程度はいい感じにアプリケーションを開発・運用することができるようになるという代物です。

しかし、本来これらは何か特定の問題を解決する道具でしかないはずです。道具である以上は流行り廃りがあって、長くないスパンで淘汰され、より新しく、より優れたものが立ち現れるのだと推測できます。 今のように目まぐるしく状況が変わるとき、最も基本になるであろうコンピュータサイエンスを腰を据えて学んでおくことは、今後も最前線を追いかけ続けるための体力づくりになるだろうと思ったことが、大学院に行くモチベーションになっています。もちろん院に行きさえすればできるようになるなんてことは絶対にないけど、独学をずっと続けられるほどの強靭な精神力は持ち合わせていないので。。

学位は、これは単に将来的な選択肢を増やすためです。国内でずっと働くつもりだったり、起業する場合ならば、別に学位がなくても十分かもしれませんが、国外の会社で働くみたいなことを選択肢に入れたとき、労働ビザ取得時に学位が見られる以上、元気があるうちに取っておきたいと考えました。

働きながら学生をやる理由

フルタイムの学生じゃなくてパートタイムの学生にした理由は、生活のためです。僕に生活に窮しない程度の不労所得があったり、資産が5000兆円あれば、きっと退職して大学院に行っていたと思います。 学校は、コンピュータサイエンスを学べて、かつ金銭的な理由から、以下のような条件で探しました。

  • 情報系の学位を得られる
  • 国立大学
  • 働きながら通学可能
  • 東京都内(もしくは日常的に通学できる程度の地域)

この条件で探したところ、JAISTが見つかりました。むしろJAISTしか見つけられませんでした。

僕の場合、情報系の学部を出ていないので、電通大の情報理工学部(夜間主)も検討しました。ただその場合、学部に在籍する4年間もモチベーションが続く気がしなかったことと、なによりも最低4年間は日本の東京近辺にいなければならなくなりそうということが個人的に結構つらかったので候補から外した、みたいな背景もあります。 また、JAISTはコンピュータサイエンスだけではなくて、社会科学分野も履修できる点も個人的には魅力でした。

あと僕が所属する会社には「自己学習支援制度」みたいな制度があり、入学金の振込証明書を会社に提出してみると、入学金の約1/3(従業員1人あたりの年間予算満額)を補助してもらえたので、とても感謝しています。

やりたいこと

入学試験のときは仮想化技術に関連する研究がしたいと言ったのですが、僕の今の知識や能力では、今やりたいと考えていることが学術的にどのような意義があるのかを説明できるレベルではないです。なので、本当に何をやるのかについては、あまり制約を設けず、いろいろ広く見ながら決めていこうと思います。ただし、レイヤーが低い、システムソフトウェアやその周辺分野のことを研究したいなーとは考えています。

夏休みの宿題を2学期の始業式の日から始めたことがあるくらいには生粋の怠け者なので、これだけ意識高めていても現実は…みたいなことがありそうで正直怖いです。今の自分の状況・実力を客観的に見ると、本当にちゃんと修了できるのかお前という感じですが、なんとかやっていきます…